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2011年09月

ディマンド・ブル・インフレ

「ふ−ん、なるほどね。つまり”世の中に出まわるお金の量が増えすぎる”ということが

”ディマンド・ブル・インフレの大きな原因になる”ということなんだね。

ということは、”ディマンド・ブル・インフレ”は日銀の仕事と大きく関係しているんだね。

そうなんだよ。例えば、日銀が景気を良くするために「公開市場操作」によって「マネーサプライ」を殖やしすぎたら

みんなが使うお金がどんどん増えていき、景気が良くなりすぎてしまうよね。

そうなると、需要が(供給を上回るほど)高まっていく方法に進むので、

物価が上昇することになり、「ディマンド・ブル・インフレ」が起こるよね。

「へ〜、つまり”ディマンド・ブル・インフレ”は日銀が公開市場操作によってマネーサプライを増やしすぎたりすることによって起こるんだね」

まぁ、そういうことなんだよ。他には、例えば日銀が大量にお札をつくって、

それを国が「公共事業」などをやることによって日本中にお金を大量にバラまいたりしても

”世の中に出まわるお金の量が増えすぎる”ことになるので、

「ディマンド・プル・インフレ」を引き起こす原因になねんだよ。

「へ〜、そうなんだ。だけど日銀は、とりあえず今は景気をよくしようと努力しているけれど、

景気が良くしようと努力しているけれど、景気が良くなったとしても喜んでばかりはいられないんだね。

だって、ちょっとお金の調節を間違えて世の中にお金を多く出しすぎちゃったら、

インフレになってしまう可能性もあるんだから・・・・・。日銀って大変なんだね。」

インフレの主な原因について

インフレになる原因は主に2種類あるんだよ。

1.デイマンド・プル・インフレ(需要インフレともいう)

例えば、世の中のお金の量がどんどん増えていくと、金まわりが良くなって、みんなの「商品を買いたい」

という要望はどんどん高まっていく。

すると、お金まわりが良くなればなるほど需要がどんどん増えていき、

最初のうちはす供給も需要に合わせて増えていくが、やがて供給がおいつかないほど需要が高まっていく。

そして、”商品の数”よりも”商品を欲しい人”の方がどんどん増えていくために商品の価値は上がっていき、

商品の値段は上がっていくことになる。

このように、世の中のお金の量が増えたりすることによって供給がおいつけないぐらいに、

需要が高まるために起こる物価の上昇のことを「ディマンド・プル・インフレ」というんだ。

【ポイント】<ディマンド・プル・インフレとは?>

需要が(供給を上まわるほど)高まることによって起こる物価の上昇を「ディマンド・ブル・インフレ」とか

「需要インフレ」という。

インフレになると何か困ることがあるの

インフレが進むとお金の価値が下がっていくので、当然銀行に預けているお金の価値も下がるよね。

すると年金や銀行の預金だけで生活をしているお年寄りは、物価が高すぎてモノがあまり買えず、

どんどん生活が苦しくなっていくんだ。

また、場合によっては「ハイパーインフレ」といって、ものすごいスピードでインフレが進んで、

イッキに物価が何百倍も上がって、一部の大金持ちしか普通に生活ができなくなったりする場合もあるんだ。

例えば、せっかく1000万円を預金していたとしても、それが急に10万円の価値しかなくなったりするんだよ。

「うっ、頑張って1000万円ためても、急に10万円の価値しかなくなってしまうのか?そんなの冗談いじゃないよ」

例えば、ロシアなどでは実際に1年などの間に物価が100倍以上も上がったりしているんだよ。

「そういえば以前ニュース番組でロシアの主婦がインタビューにこたえていて、

『収入が400ループルなのに、この1週間でソーセージの値段が10ルーブルも上がってしまったのよ!』

と怒って行っていたっけ。

もしも日本がこんなことになってしまったら僕らの生活は大変なことになってしまうね。インフレって恐いんだね。」

インフレについて

さらに、同じように、「日銀がどんどん銀行に大量のお金を流し続けていき、

銀行がどんどん会社などに多くのお金を貸していき、会社が僕らに給料をたくさん渡す」

というようなことを繰り返していくと、お金の量だけがどんどん増えていくので、

お金の価値はどんどん下がっていき、それに併せてモノの値段はどんどん上がっていく。

このように、物価が上昇し続けることを「インフレーション」といい、通常は略して「インフレ」というんだ。

【ポイント】<インフレとは?>

物価が上昇し続ける状態を「インフレーション」といい、通常は略して「インフレ」という。

「インフレ」について

まず「インフレ」というのは物価んが上昇し続けることだよ。

「なんでお札を大量に刷ったら物価が上昇し続けるの?」

さっきの話は分かりやすくするために、日銀がお金の量を10倍にしたら、

すぐに僕らが使えるお金も10倍ぐらいになる、というような感じで説明していたけれど、

通常は「すぐに」というわけにはいかないんだ。

まず、日銀が日本のお金の量が10倍になるようにお札をつくったら、

とりあえず銀行にたくさんのお金が入ったりするようになる。

そしたら、銀行はたくさんのお金を会社などに貸すことができるようになる。

そうなると、会社はたくさん仕事をすることができてたくさん儲けることができるので

給料をたくさんあげることができるようになる。

すると、だんだん僕らの使えるお金の量が増えてきて、今までよりも多くのお金を使うようになるよね。

すると、モノを売る人は「こんなに欲しい人がいるなら もっと高くして売れるな」

ということでモノの値段を少し上げる。

不景気だったら日銀がどんどんお金をつくればいいんじゃないの?

じゃあ、1台しかない車をいくらで売る?儲けるためには、できるだけ高く売りたいよね。

今までその車につけていた”100万円”という値段は

「このぐらいの値段であればなんとか買ってくれる人がでてきてくれるな。」

というように考えて値段をつけたんだよね。だから、今までは100万円で売っていたんだから、

お金の量が10培になったことを考え、これからは1000万円で売ろうと思うよね。

つまり、商品の量は全く変わっていないのにお金の量だけが10倍に増えたって、

単にお金の価値が下がるだけなんだ。

だから、お金の量が増えすぎてお金の価値が下がったらその分商品の値段は上がっていくんだよ。

「へ〜、なるほどね。商品の量は全く変わっていないのに、お札だけをたくさん刷っても

お金が増えていく分だけお金の価値は下がっていくことになってしまうのか。

だから、お札をたくさん刷ってもあまり意味がないんだね。」

そうなんだよ。しかも、実は意味がないどころか「インフレ」という大変な現象を引き起こすことにもなるんだよ。

不景気だったら日銀がどんどんお金をつくればいいんじゃないの?

ふ〜ん、なねほどね。確かに日銀がお札をたくさんつくって

みんなにお金がたくさんまわるようになれば景気は良くなりそうだね。

「そうでしょ」た゜けど、実際にそんなことをしてしまったら、ものすごく大変なことになってしまうんだよ。

「えっ、ものすごく大変なこと?」じゃあ、ここでちょっと視点をずらして、別の角度から考えてみよう。

例えば車を1台持っているとしよう。

買ったばかりの車だけれど、どうしてもお金が必要になったので”100万円でその車を誰かに売りたい”

と思っていたとしよう。でも、今までは景気が悪くて誰も買ってくれなかった。

ところが、日銀がお札を大量につくって、みんなにお金がたくさんまわるようになってからは「買いたい!」

という人が殺到するようになるよね。

だって、お金の量が10培になったんだからみんなが使えるお金の量も10培ぐらいになるので、

100万円のものであっても今までの10万円の買い物をするような感覚で買い物をすることができるからね。

だから、100万円の車を10万円で買われてしまうようなものだよね。

こんな状態で車を100万円で売るかい?もちろん嫌だよね。

だって100万円で売ってしまったら、その100万円では今までの10万円分程度の買い物しかできないんだからね。


不景気だったら日銀がどんどんお金をつくればいいんじゃないの?

「でも、日銀がいろんな景気対策をやっていても、まだ日本の景気は良くなっていないよね。」

そうだね。後で詳しく話をするけれど、今のにほんにはいろんな問題がからまっていて、

なかなか理論通りには うまくいかない状況なんだ。例えば、日銀が「買いオペ」をやることによって、

銀行が会社や個人にお金を貸しやすい状態をつくっても、会社や個人があまりお金を借りなかったりするために、

金まわりはたいして変わらず、景気はあまりよくならなかったりしているんだよ。

「へ〜、そうなんだ。あっ、”景気を簡単に佳する方法”を思いついた!」えっ、なんだい?

「日銀ってお札をつくれるんだよね。た゜ったら、日銀が新たにお札をたくさんつくればいいんじゃないの?」

日銀が新たにお札をたくさんつくるとなんで景気が良くなるの?

「じゃあ、今から説明してあげよう」

例えば、日銀が新たにお札をたくさんつくった結果、日本に出まわっているお金の量が今の10培になったとしょう。

日本にでまわっているお金の量が10培になる、ということは日本人が持っているお金が10倍になる、

ということだからみんなが今までの何倍ものお金を持つことになる。

みんなが今までの何倍ものお金を持つようになれば、みんなが今までよりもたくさんお金を使うようになるよね。

その結果、日本のお金まわりがどんどん良くなっていき、日本の景気は良くなる!

景気が良すぎるときに行なう「公開市場操作」について

全く同様に、景気が良すぎるときに行なう「公開市場公開」について考えてみよう。

まず景気が良すぎる、ということは日本国内にお金がたくさん出まわりすぎていてお金まわりが良すぎる、

ということだから、景気を抑えるためには、とりあえず必要維持用に出まわっている余分なお金を

減らさなければならないよね。

そこで、日銀は銀行に国債などを買い取らせて銀行をお金に余裕がないような状態にするんだ。

銀行はお金に余裕がなくなれば、会社や個人にあまりお金をかさないようになるよね。

すると、会社や個人はあまりお金が使えなくなるので、どんどん国内のお金まわりが世を回って景気が抑えられていく。

このように、日銀が銀行に国債などを売り、銀行のお金の量を減らす操作のことを「売りオペレーション」といい、

通常は略して「売りオペ」というんだ。以上まとめると次のようになる。

【ポイント】<売りオペ(売りオペレーション)とは?>

「公開市場操作」において、日銀が銀行に国債などを売り、銀行のお金の量を減らす操作のことを

「売りオペレーション」といい、通常は略して「売りオペ」という。

この「売りオペ」によって「マネーサプライ」(通貨供給量)が減少することが期待できる。
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